今回は、ボクの実践している英語音読のやり方や音読によって得られる効果についてまとめてみました。
音読は、英語力アップのために欠かせない学習法としてすでに認知されています。
ですが、そのやり方についてはさまざまな情報発信がなされていて、多くの英語学習者を悩ませているのではないでしょうか。
この記事では、ボクが大学受験以来、一貫して続けている音読法を紹介したうえで、そのやり方にこだわり続ける根拠を示しています。
これから紹介する音読法のおかげで、受験では早稲田合格、TOEICでは900点台達成と、一定の成績を収めることができました。
どちらもベースにあるのは、今回紹介する方法で音読に取り組んだという事実です。
個人の学習体験にすぎないので、参考になる部分もあれば、そうでないところもあるかもしれません。
あなたの英語学習にプラスになる部分があるようでしたら、ぜひ取り入れてみてください。
この記事では、以下のような情報を知ることができます。
- 音読によって得られる効果
- 音読をするときに意識すべきこと
- 音読とシャドーイングの決定的な違い
- 筆者が思う音読に適した教材・素材の選び方
- 筆者が実践している音読法
この記事を書いた人
ヒラク
TOMOSU BLOG 運営者・執筆者
早稲田大学政治経済学部政治学科卒 / TOEICスコア 現在920点
英語音読によって得られる効果
ボクの思う音読による効果は、次の3つです。
英語脳になれる
音読によって得られる効果として、まずあげられるのが「英語脳になれる」という点です。
音読にはさまざまな効果がありますが、この「英語脳になれる」という点がもっとも大きなメリットではないでしょうか。
英語脳になることによって、英文を読んだときにイチイチ日本語に置き換えることなく、英語をダイレクトに理解することができます。
英語を英語として理解できるようになる、といえばよいでしょうか。
また、英文を返り読みすることなく理解できるようになる点も大きな特徴です。
英語脳が育っていない場合、英文を1度読んだだけでは意味が理解できず、もう1度前に戻って読み直すことがありますよね。
英語脳になることによって、英語圏の人が英語を読んだ時と同じ反応ができるようになることができるわけです。
英文の意味を1回でつかめずに、行ったり来たりしちゃうんだよなぁ。
音読によって返り読みが無くなり、確実に英文の意味を理解できるようになります。
英語4技能の底上げにつながる
音読による効果の2つ目にあげられるのが、「英語4技能の底上げにつながる」という点です。
「音読」という文字だけを見ると、「読むための学習法」だと捉えてしまいがちですが、「読む」だけではなく、「聴く」「話す」「書く」といった英語全般に効果があるのです。
例えば、「読む」ということは「目で読み取った文字・文章を意味につなげる」ことです。
一方で「聴く」ということは「耳で拾った音声を意味につなげる」というプロセスです。
どちらのプロセスでも、文章なり音声なりをしっかりと意味につなげることが大切ですよね。
音読は、この「意味につなげる」プロセスをより早く、より確実にできるようにするための学習法です。
詳しくは以下で述べますが、シャドーイングが「聴く」に特化した学習法であるのとは対照的に、音読は英語のあらゆる能力を底上げさせてくれる学習法と言えます。
音読もシャドーイングも「声に出す」という点では同じなのに、行きつくところは違うんですね。
英語力を総合的に伸ばすのであれば、音読を重点的に行うべきでしょう!
脳自体の活性化につながる
音読の効果として、3つ目にあげるのが「脳自体の活性化につながる」ということです。
脳トレでおなじみの東北大学教授・川島隆太氏が、明治大学教授・齋藤孝さんとの対談の中で、次のような研究結果を披露しています。
声に出すことは記憶のトレーニングにもなります。僕たちが文章を読む場合、一文字一文字を目で見て発声するのではなく、ある程度の量を見ながらそれを記憶に留めて声に出したり、理解したりしますね。これをワーキングメモリー(作動記憶)と読んでいますが、素読によってこの脳のシステムをフルに活用できることが分かってきました。
https://www.chichi.co.jp/web/20180804sodokunosusume/より引用
音読は、脳の中にあるワーキングメモリーの能力を鍛えるのに役立つことがわかると思います。
また、受験界において音読の有用性を早くから訴えていた東進ハイスクールの英語講師・今井宏先生は自身の学生時代、英語だけではなく、国語(現代文・古文・漢文)や日本史においても、音読を活用していたエピソードを披露しています。
古文の原文を音読、日本史の教科書や資料集などを音読といった感じで、あれもこれも音読をし、成績アップにつなげたのだそう。
唯一、数学だけは音読してもムダだったと語っています(笑)。
音読は脳自体の活性化につながり、英語だけでなくありとあらゆる分野で効果を発揮する学習法であると言えるでしょう。
音読ってジャンルの垣根を越えて、普遍的なパワーがあると思います。
確かに!「声を出す学習」をもっと取り入れていこう!
英語音読をするときに意識すべきこと
英語の音読に取り組む際に、意識すべきだと思うのは、次の3つです。
自分の体内に英語を浸透させる
音読で意識すべきこととして、まずあげるのは「自分の体内に英語を浸透させる」ことです。
江戸時代の寺子屋教育で、漢文の素読(=音読)が行われていたことを知っている方も多いでしょう。
この素読は、中国の古典の一節をまず先生が音読し、続けて子供たちが音読をするスタイルをとります。
子供たちは、意味も分からない文章をただただ声に出して読むという学習を行っていたわけです。
現代の我々からすると、あまりにもシンプルすぎて効果があるのだろうかと疑いたくなってしまいますよね。
ですが、このやり方がにわかに注目を浴び、再評価の動きがあります。
素読には以下のような効果があったとされます。
- 文法や言葉のリズムを体で覚える
- さまざまな表現・語彙に触れる
- 五感を活用することで、脳が活性化する
このうち、最初にあげた点(文法や言葉のリズムを体で覚える)が素読(=音読)の最大の効果と言えるでしょう。
先ほど、英語脳になれると言いましたが、それはつまり、英語を体で覚える・自分の体に英語を浸透させるということです。
音読をするうえで意識すべきなのは、この点です。
英語を体内にしみ込ませる。ただ、それだけ。
よく音読をするときに発音にこだわる方がいますが、ボクは発音は「どーでもいい」と考えています。
基本を身につけるときに大切なのは、「シンプルであること」です。
野球を始めたときには、複雑な試合形式の練習よりも、キャッチボールや素振りといったシンプルな練習が適しています。
勉強だってそうでしょう。
寺子屋の素読のように意味がどうとか、発音がどうとかにはこだわらない。(実際に当時は、寺子屋の先生によって発音がマチマチで、かなりクセの強い読み方をする先生も少なくなかったそう。)
とにかく、「言葉を体にしみ込ませる」ということにだけ意識を向けることが大切だと思います。
今の時代のように、何でもかんでも複雑化させるのは良くないのかもしれません。
昔の方法から学ぶべきことってたくさんありますね。
意識すべきは構文
次にあげるのは、「意識すべきは構文」ということです。
先ほど、「体内に英語を浸透させる」というハナシをしました。
ボクは、その「浸透させる英語」を具体的に表すと、「英語の構造」だと思っています。
音読によって、英語の構造・仕組みを自分の脳にインストールし、脳を英語化する・アップデートする、というのが音読の効果であり、目的だと思います。
音読によって、脳を英語仕様に変換することで、先ほど話したように、読むだけではなく、聴く・書く・話すにも対応できるわけです。
英語の構造というのはすなわち、英語の構文です。
構文を意識して読むことで、日本語に慣れていた脳が、新たな仕組みを徐々に認知していきます。
「構文を意識する」という手段によって、「自分の体内に英語を浸透させる」という目的が達成される、という関係にあると言えます。
ここでも意識するのは構文だけ。発音なんかどーでもいいと思います。
構文だけを意識するということは、脳内に日本語が無い状態とも言えます。
はじめはなかなか難しいかもしれませんが、「脳内から日本語を排除する」ことも大切なことではないでしょうか。
スタサプの英語講師・関正生先生も構文を意識することを勧めています。
はじめは構文を、徐々に英文の意味や流れを意識することを勧めていますね!
一定の分量、一定のペースで毎日コツコツ
意識すべきこととして3つ目にあげるのが「一定の分量、一定のペースで毎日コツコツ」ということです。
音読をシンプルにとらえることが、ひいては継続につながることについて、ボクが教えを受けた東進ハイスクールの英語講師・今井宏先生は著書の中で次のように話しています。
「要するに、声を出して読みさえすればそれでいい」というのが正しい姿勢なのである。
物事はできるだけ単純に、複雑にしないほうが間違いなく長続きする。
一番ダメなのは、複雑化しすぎて長続きせず、1週間も続けないでサッサとヤメちゃうことである。
「さあ、音読だ ~4技能を伸ばす英語学習法~」より引用
大切なのは、とにかく声に出して読むこと。ボクが意識しているのは構文だけ。
先ほどから、何度もしつこく「シンプルであること」を強調しているのは、それができていない人があまりにも多いからです。
音読で発音も上達させたい、そのためにはLとRの発音の違いを意識しなきゃ、えぇーっとLの発音のときには舌を歯茎の裏に当てて…、なんて考えてたらすぐにイヤになってやめてしまうでしょう。
LとRの違いなどという表面的なことばかりにこだわっていては、英語を体内に浸透させる=英語脳を作るという目的は達成できません。
「発音なんかどーでもいい」の真意はそこにあります。
音読の学習プランもシンプルでよいと思います。
やたらと長い英文を読む必要もないし、学習法をコロコロ変える必要もありません。
ボクのこれまでの経験では、「音読に適した英文の長さ」があります。
以下で詳しく述べますが、先日、ある大学受験の問題集を手にとってみたところ、スタサプ英語講師の肘井学氏も同じような分量を推奨していました。
毎日一定の分量を、一定のペースで積み重ねていく。
毎日無理なく継続するためにも、シンプルな学習法がベストです。
さすがに「シンプル」って言いすぎかな?ちょっとしつこいかな?
うん、しつこい…。
音読とシャドーイングの決定的な違い
音読と似た学習法に「シャドーイング」があります。どちらも「英語を声に出す」という意味では同じですが、ボクはこの2つは大きく異なっていると考えています。
ボクの思う音読とシャドーイングの違いは、次の2点です。
音読は「意味理解」、シャドーイングは「音声識別」
まず、シャドーイングから考えていきましょう。シャドーイングはリスニング力をつけるための学習法です。
リスニングは、2つの要素から構成されています。
「音声識別」と「意味理解」です。
そして、個人的にシャドーイングはそのうちの「音声識別」を鍛えるのに最適の学習法だと思っています。
上の図で言うと、①の部分ですね。
それに対して、音読は後者、つまり「意味理解」を鍛えるのに最適な学習法です。
上の図では、②の部分になります。聴きとった音や読み取った文字・文章を意味に結びつける段階です。
ボクはリスニング力をアップさせるために、ひたすらシャドーイングを繰り返していましたが、なかなかリスニング問題を解けないことがありました。
その原因を突き詰めて考えた結果、シャドーイングで①の部分は鍛えられていたけれど、②の部分の力を育てられていなかったという答えにたどり着きました。
リスニング問題の音声を聴き終えた後に「よし、しっかりと聴き取れたぞ」と思って問題解答に移ると「えぇーっと、何言ってたっけ?」となることが頻繁にあったわけです。
それは、しっかりと「音声識別」はできていたけれど、「意味理解」につなげられていなかったということにほかなりません。
「音」という情報は認識できていたけれど、「意味」というイメージに映像化できていなかった、と言えばよいでしょうか。
シャドーイングは①を鍛えるのがメインの学習法であり、②を鍛えるためには別のアプローチが必要なのです。
自分の学習経験上、②「意味理解」の力を育てるために最適な学習法は「音読」だと考えています。
まずは識別段階と意味理解段階の2つにわけることが大切ですね。
そして2つにわけられるということは、それぞれ別のアプローチが必要ということです。
音読は「内」、シャドーイングは「外」
2つの学習法の違いとしてあげられるのが、「“内”か“外”か」という点です。
これは、かなりボクの主観的なイメージなので、否定的な意見もあるかもしれません。あくまでもイチ個人の考えとして捉えてください。
こちらもシャドーイングから話していきます。
ボクはシャドーイングをするときには、「聴く」に全神経を集中させています。
音読と同じように、シャドーイングでも「声に出す」のですが、声に出すことに意識は向いていません。
とにかく「音声識別」だけに意識を向ける。そして耳で拾った音が、勝手に口から洩れていく、というイメージで取り組んでいます。
音が無意識のうちに“外”にあふれ出ていく感じです。
その一方で、音読では「声に出す」を意識的に行います。
そして、シャドーイングと決定的に違うのは、発した音を自分の“内”に浸透させていくイメージを持つことです。
自分の体内に、英語の構造・仕組みをしみ込ませていく。自分に向かって、英語という言葉を投げかけていく。
感覚の問題なので、説明がすごく難しいのですが、音読は「意識的・内側へ」、シャドーイングは「無意識・外側へ」ということになります。
ボクの英語力がさらに上がれば、この辺りをもっとうまく言語化できるようになるんじゃないかなと感じますが、今はこれくらいが限度です(笑)。
音読は「意識的・内側へ」、シャドーイングは「無意識・外側へ」かぁ。うん…、まぁ…わかるよ。
ホントに伝わってるのかな…。
英語音読のやり方・素材選びのポイント
それではいよいよ、音読のやり方について紹介します。
が、その前に、音読に適した教材・素材を選ぶときのポイントからお話します。
英語音読に適した素材の選び方
音読のやり方の前に、音読に適した素材の選び方について話しておきたいと思います。
自分の経験上、分量としては「1ページから2ページ」というのが最適な長さだと思います。
先ほど、スタサプ講師の肘井学さんも同様の指摘をしていると話しました。
肘井さんが音読に最適だとしている分量は、「300語程度」です。
100語程度では短すぎて、文章の起承転結がつかめず、逆に700語までいくと長すぎて音読には不適切であるとのこと。
実際に数えてみたことがあるのですが、300語程度というのをページ数に置き換えると、おおよそ1ページから1ページ半程度となります。
また、内容も重要です。
ボクは英語の構文を意識して読むというアプローチをとるので、構文がとりやすい文体のモノを選ぶようにしています。
具体的に言うと、話し言葉がメインの文章ではなく、書き言葉がメインの文章です。
大学受験の問題などは構文のとりやすいものが多いので、大学受験の問題集などがおすすめです。
また、音読の目的は「英語を体内に浸透させる」ことなので、固有名詞(人名・団体名・企業名など)ばかりの文章は避けた方がよいでしょう。
例えば、TOEICに登場する長文は、人名や企業名、ホームページのアドレスなど、固有名詞だらけなので、音読には向かないと思います。
TOEIC対策で音読に取り組むという方も、音読の素材はTOEIC以外のジャンルから選ぶことをおすすめします。
人の名前や会社の名前を読み込んでも、英語力アップにはつながらないですからね。
2ページ超えると、集中力きれちゃうんだよなぁ。
ワタシも…。
※具体的なおすすめ教材は、以下のリンクから。
英語音読のやり方・手順
①英文の拡大コピーをとる
まず、英文の拡大コピーをとります。
これは②で行う精読の作業で英文にいろいろと書き込むスペースを作るためです。
テキストによっては行間が狭いものや、空白部分の少ないものもありますからね。
ボクはいつもA3に拡大していますが、これはあなたのお好みでOKです。
週に1度コピーをとるのが、音読を習慣づけてくれるんですよね。
自分の学習リズムを作るうえで、意外な効果があるんですね!
②精読(構文分け)
続いて、精読を行います。
上で書いたように、構文を意識して読むことが大切なので、実際に英文の構文をとるわけです。
画像のように、自分が視覚的に構造を理解しやすい記号を用いると良いでしょう。
音読は「ミクロ→マクロ」の流れで進めることが大切だと思うのですが、ここでは「ミクロ」の段階ですね。
まずは細かく構造分解して、それを徐々にマクロの目で捉えていくという流れです。
ボクは英語の初級者と上級者を分けるのは、構文を深く理解しているかどうかだと思います。
構文については、下の記事に詳しくまとめています!
③単語・熟語の意味を調べる
続いて、単語・熟語の意味を調べます。
ここで、【②構文をとる】と【③単語・熟語の意味を調べる】の順番が逆ではないか、と思う方もいるでしょう。
ですが、基本的にはこの順番でOKです。
構文をとることができれば、意味の分からない単語があったときに、構文をもとに単語の意味を推測することができるようになります。
まず構文をとったうえで、単語の意味を推測しておき、辞書を探すときは、その推測をもとに意味を探すわけです。
まだ構文をとることのできない方は②・③の順番を入れ替えても構いませんし、構文解説付きの参考書を使い、解説を見ながら構文を書き込んでもOKです。
ボクは調べた単語の意味は、英文とは離れたところに書き込んでます。音読では日本語を脳内から排除したいからです。
なるほど。細かい工夫も必要ですね!
④訳をとる・音声を聴く(省略可)
続いて、訳をとる・音声を聴くのプロセスですが、これは省略可です。
ボクは受験生時代は日本語訳をしっかりとノートに書き出していましたが、今は行っていません。
アタマの中でザックリと訳をとるだけです。
また、音声は昔も今も聴いていません。
先ほどから言っているように、「発音なんかどーでもいい」と思っているからです。
あなたがネイティブの音声を聴いたうえで音読に取り組みたいのであれば、聴いておいてもよいと思います。
まだ自分の英語力に自信がないという方は、しっかりと訳をとった方がよいでしょう。
自分の英語力や学習プランに応じて、うまくアレンジしてね!
⑤1日5回を目安に音読・⑥⑤を1週間くりかえす
そして、メインである音読の段階です。
ボクは④まで済ませた英文を、1日5回を目安に音読しています。
1回音読するごとに、自分の苗字のシャチハタをポンっと押しています。
自分の苗字が5個並んだら1日の音読が終了。
1日5回を1週間継続するので、5回×7日で、自分の苗字が35個並んだら、その英文の音読は終了となります。
正の字で回数を書き込むよりも、シャチハタポンッの方が、自分の努力が“見える化”されて、継続につながりやすいと思います。
自分の努力が“見える化”されるのであれば、スタンプでもシールでも、何でもOKです。
構文を意識することに集中。あれこれ複雑化させる必要はありません。
シンプルであることが継続のコツであり、音読の王道なわけですね!
まとめ:しみ込むには、時間がかかる
いかがだったでしょうか。英語の音読学習について、個人の経験をもとにお話ししました。
昔の寺子屋で行われていた「素読」。
一見、非効率に見えるけれど、言葉を体で覚えるという意味では、最も効率的で、正しいアプローチなのかもしれません。
ボクの友人で、子供のころから古典文学を原文のまま読むようにしていたという人がいます。
現代語訳や解説のついていない、原文のみの本を買って(借りて)、読んでいたそうです。
彼が言っていたのは、「はじめのうちは、意味なんてさっぱり分からない。けど、何回も繰り返し読んでいるうちに、意味がおぼろげながら見えてくる」ということです。
それを聞いたボクは「こいつ、何言ってんだ?」と思ってましたが、彼の言っていたことが今ならわかる気がします。
英語の音読であれば、何度も声に出して読んでいるうちに、少しずつ英語を英語として理解できるようになります。
文章を返り読みしたり、イチイチ日本語に置き換えたりせずに、ダイレクトに意味を理解できるわけです。
仮にあなたが今日から音読を始めたとして、そのような効果を体感できるのは「3か月後」だと思います。
受験でも、TOEICでも音読学習に取り組みましたが、「3か月かかる」というのが、ボクの体感です。
英語を体にしみ込ませるという性質上、急がないことが大切なのです。
カレーもおでんも一晩経ったあとがおいしいと言いますが、それは味がしみ込むのには時間がかかるからですよね。
それと同じように、英語が体にしみ込むのにも一定の時間が必要です。
あせらずに、じっくりと取り組みましょう。
今回はボクの主観も入り、あなたの考えや経験とは異なる部分もあったことと思います。
あなたの英語学習に役立つ部分を取捨選択してもらい、あなたオリジナルの音読学習法を確立させてみてください。
この記事がそのキッカケになれたのなら、とてもうれしく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。