今回はTOEIC試験における、英文法の勉強法やおすすめ参考書についてボク個人のこれまでの学習経験や、リサーチに基づいて紹介したいと思います。
ボクは大学受験を終えてから本格的な英語学習から遠ざかっていましたが、ブランクを経て、TOEICに向けて英語学習を再開しました。
ボク自身まだ英語上級者とは思っていませんが、ボクと同じように大学受験・専門学校受験からブランクがあるという方にとって少しでも参考にしてもらえればと思い、英文法にテーマを絞って話していきます。
英文法は「入口」が大切です。「入口」が9割、と言ってもいいと思います。
本記事ではまず、英文法に特有の問題点・考え方を述べます。「入口」とは何なのかについてもここで詳しく話します。その後、おすすめの勉強法→おすすめの教材・講座の順で紹介します。
この記事では以下のような情報を知ることができます。
- そもそも英文法とはどのような学習分野なのか、その特徴
- 英文法学習を始める前に理解しておくべきこと、考え方
- 英文法を得意にするための勉強法・英文法学習の目標地点
- TOEICの英文法学習に最適の参考書・問題集・講座

この記事を書いた人
ヒラク
TOMOSU BLOG 運営者・執筆者
早稲田大学政治経済学部政治学科卒 / TOEICスコア 現在920点
英文法の勉強をはじめる前に~英文法特有の問題点・考え方~

勉強法についての話題に入る前に、英文法という分野に特有の問題点や英文法学習に対する考え方について話しておきたいと思います。
英文法は分量に限りがある
まず英文法を他の学習分野と比べたときに、際立っていることは、「分量に限りがある」ということです。
英単語はほぼ無限といってもいいくらいの分量があります。
単語帳が“出やすい”単語を絞ってくれてはいますが、あくまでも“出やすい”というだけであって、実際に問題演習をしていると、単語帳に掲載されていない単語も普通に出てきます。
そして、リーディング・リスニングも同じように無限ともいえる学習対象があります。
それに比べ、英文法には「分量に限りがある」という特徴があります。
ですので、英文法をできるだけ早い段階で固めてしまうことが効率的な学習法といえます。分量が限られている分、一定の期間で固めてしまうことが可能な分野なのです。
「難しいを難しく」or「難しいをわかりやすく」
英文法にはもう一つ大きな特徴があります。それは、「そもそも難しい学習分野である」ということです。
“英文法”という言葉を分解してみるとわかります。「英文の法則」となりますよね。
「英文の法則」という名前の通り難解なテーマなので、大学の教授や言語学の研究者などの研究対象にもなっているわけです。
分量が限られているとはいえ、ボクたち英語学習者はそのような奥の深いテーマを学ばなければならないわけです。
以上のことを踏まえると、英文法の講座や参考書は2種類に分かれると言えます。
1つが「難しい英文法を難しく」教えているもの。そしてもう1つが「難しい英文法をわかりやすく」教えているものです。
「難しい」という大前提は同じですが、それを難しいままの形で解説しているのか、それともわかりやすくかみ砕いて解説しているのかを見極めることが非常に重要になってきます。
英語に限らず、数学であれ、歴史であれ、法律の勉強であれ、プログラミングの勉強であれ、いつまでも講座選びや教材選びに時間を割いていて、実際に勉強にとりかかっていない学習者を目にすることはあります。
講座・教材選びにこだわってばかりいる学習者はよく「参考書マニア」と言われ、あまり成績が伸びないとされています。
「講座選び・教材選び」よりも「実際の学習」の方が大事であることは言うまでもありません。それは英語学習においても同じことです。
ですが、「英文法」という分野に限って言えば、それが覆ります。「難しいものをわかりやすく」解説している教材・講座を時間をかけて選ぶことが極めて重要なのです。
むやみやたらに勉強を始めるのではなく、講座・教材についてのリサーチをしっかりと行うことが英文法学習のカギになります。
今回の記事ではそのリサーチをあなたに代わって行い、その情報を提供する記事となっています。
英文法の勉強法~学習の流れ・重点的に学習すべき分野~

英文法の学習法についてはさまざまな方法があるでしょうが、個人的には「オーソドックスな勉強法で良い」と考えています。
その根拠は、先ほど挙げたことと繋がりますが、英文法の学習はその方法論よりも、講座・教材の内容による部分が大きいからです。
ボクは大学受験・TOEICと英文法学習を経験しましたが、「講座選び・教材選びさえ間違わなければ、学習法は変わったことをする必要はない」と感じています。
以下では、学習の流れ・特に重点的に学習すべき分野について紹介します。
学習の流れ・学習の目標
学習の流れとしては、インプット教材で英文法の全体像をつかむことから始めます。
そして、英文法の理論をおおよそ理解したら、アウトプット教材で問題演習に進みます。
アウトプット教材で問題演習を重ねていく中で、英文法の理論をしっかりと理解できていないと感じる部分があったら、インプット教材に戻って該当箇所を確認します。
そして、英文法という学習分野のゴール地点としてあなたにも設定してほしいのは、英文法の理論・理屈を感覚に落とし込むことです。
問題を解いていて、選択肢に見たこともない単語が並んでいるけど感覚で解けてしまう。問題を解いていて、「あぁ、これはインプット教材の後ろの方の左のページに載っていたな」と画が浮かぶ。
このように「英文法」という法則が自分の脳内・体内に感覚として染み込んでいる段階まで登りつめることが目標です。
特にTOEICは制限時間との闘いという側面もあるので、理論を感覚に落とし込んでおいて、瞬時に問題を解いていくことが求められます。
そのためには、退屈に思えるかもしれませんが、インプット↔アウトプットを繰り返すしかありません。
ボクが学習していて強く感じるのは、「アウトプットの量」の大切さです。
とにかくたくさん問題を解いて、理屈を感覚に落とし込んでいくことが重要だと思います。
英文法学習の中でも特に重要なテーマ
学習内容として、英文法の中で特に重要だと感じるのは「構文の重要性」です。
TOEICのPART5では、英文法の空所補充問題が出題されますが、その中で2番目に出題数が多いのが品詞問題です。
最も出題数の多いのは語彙問題で、これは文法問題というよりも語彙力を問う問題ですので、純粋な文法問題としては品詞問題が最頻出と言ってよいと思います。
その超重要な品詞問題を解くカギは「構文」です。
問題で問われる空所部分が5文型の中のどのパーツなのかがわかれば、品詞問題は比較的簡単に解けます。一方で、構文を理解せずに品詞問題を数ばかりこなしても、決して解けるようにはなりません。
そして、構文を理解しておくことは、品詞問題以外でも重要な要素となりますし、リスニングやリーディングにも役立ちます。
英文法のインプット段階でしっかりと「構文」を理解しておくことをおすすめします。
英文法のおすすめ参考書・問題集・講座

くどいようですが、英文法は「難しいものをわかりやすく」解説している教材・講座を選ぶことが大切です。
ここではその条件を満たすおすすめの教材・講座を、【参考書(インプット教材)】・【問題集(アウトプット教材)】・【オンライン講座】に分けて紹介します。
それぞれの教材を<おすすめ度>・<レベル>・<プラスポイント>・<マイナスポイント>の4項目で評価しています。
※レベルについては以下のとおり。
初級者=中学英語・高1,2年英語に不安のある方
中級者=中学英語・高1,2年英語は大丈夫。大学受験~TOEICレベルの英語学習から取り組みたい方。
おすすめ参考書(インプット教材)
キク英文法
おすすめ度 | ★★★★★ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | 解説がわかりやすく、分量が均一なので毎日の学習に取り入れやすい。 |
マイナスポイント | 文字での解説が中心なので、視覚的に理解することができない。 |

ボクはこの「キク英文法」を使用しました。
多くの英語系YouTuberが推薦していることでも知られています。
改訂版 世界一わかりやすいTOEIC(R)テストの英文法
おすすめ度 | ★★★★☆ |
レベル | 中級者~ |
プラスポイント | 英文法を軸にしつつ、リーディング・リスニングにつながる解説も豊富。 |
マイナスポイント | 「世界一わかりやすい」というタイトルだが、内容は大学受験以上のレベル。 |



関先生の教材は難解な学術用語は使わずに解説しているのが特徴。
リスニングやリーディングにもつながる解説が◎。
TOEIC L&R TEST 出る問特急 金の文法
おすすめ度 | ★★★★☆ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | 初級者にもわかりやすい丁寧な解説。TOEIC特化型なのでスコアにつながりやすい。 |
マイナスポイント | TOEICに特化した内容。総合的な英語力を身につけたい人には不向き。 |



有名な「金フレ」シリーズの1冊。
できるだけ早くスコアアップしたいという初心者向きの1冊。
おすすめ問題集(アウトプット教材)
TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
おすすめ度 | ★★★★★ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | TOEIC英文法の問題集と言えばコレ!おすすめ度No.1! |
マイナスポイント | 1,000問超あるので、しっかりと学習時間を確保できなければ消化不良になってしまう。 |



「量」が多いだけでなく、「質」もNo.1の1冊。
何周もまわして、感覚に落とし込んでいくのには最適。
TOEIC® L&Rテスト 詳説英文法
おすすめ度 | ★★★★☆ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | 初心者にも理解しやすい詳しい解説が印象的。レイアウトも◎。 |
マイナスポイント | 初心者向けである一方で、高スコアを目指す方にとっては物足りないかも。 |



初心者の方にはおすすめ。
インプットと並行して問題演習ができるのが特徴。
1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急
おすすめ度 | ★★★★☆ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | TOEICに特化した内容。短期間でのスコアアップを目指せる。 |
マイナスポイント | 内容・問題数ともにコンパクトな1冊。演習を重ねるにはボリューム不足。 |



TOEICの英文法問題をコンパクトにまとめた1冊。
スキマ時間での学習などに最適。
おすすめオンライン講座(インプット・アウトプット)
スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース
おすすめ度 | ★★★★★ |
レベル | 初級者~ |
プラスポイント | 解説動画がとにかくわかりやすい。問題演習量も豊富。 |
マイナスポイント | 教材学習に比べて、費用が高め。 |



ボクは本講座を6カ月パックで受講しました。
関先生の解説動画がとにかくわかりやすくて、おすすめ!
まとめ:アウトプットをたくさんこなすために、インプットを早めに固める


いかがだったでしょうか。
個人的に、なぜ大学受験で英語を得意科目にできたのかということを、今思い返してみると、英文法を徹底的にわかりやすく解説してくれる講師と出会えたことが大きかったように思います。
そして、その経験があったからこそ、TOEIC対策で英語学習を再開したときにも、英文法の講座・教材選びに時間をかけ、こだわりぬきました。
「難しいものをわかりやすく」解説している教材・講座を活用することが、英文法学習の近道かつ王道だということを経験を通じて理解していたのです。
結果、比較的短期間で900点台のスコアを出すことにつながりました。
言うまでもありませんが、英文法は英語学習の基礎です。英文法を固めることで、リスニング・リーディングも加速度的に伸びていきます。
英文法に対する理解力、そしてアウトプット力があなたのTOEICスコアに直結するのです。
ボク個人の経験をもとに選び抜いたおすすめ教材・講座の中に、あなたにとって最適のモノがあることを願っています。
そして、今回の記事があなたの英語学習にとって役立つものであったなら、とてもうれしく思います。
ボク自身も現役の英語学習者です。目標に向かって、一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



