今回は、科学的に正しいことが実証されている単語暗記法の中で、自分が実際に試してみて特に効果を感じた学習法を紹介したいと思います。
英語学習において単語学習の重要性は誰もが理解していることです。
「英語の基礎は何ですか?」と聞かれたら、多くの人がまず「単語」を挙げるでしょう。
その一方で単語の暗記を苦手とする学習者も多く、単語学習自体が嫌いだという人も少なくないのではないでしょうか。
ボクは英語学習に関する情報発信を続けていることもあり、さまざまなメディアを通じて効率的な単語学習法をリサーチしてきました。そして、その多くを自分の単語学習に取り入れて、身をもって体験してきました。
ボクは今現在、TOEICと英検準1級の英単語をほぼ固め、英検1級の英単語をメインに学習中で、毎日3時間程度の時間を単語学習に費やしています。
今回の記事では自分自身の経験を通じて得られた、単語学習に取り組むうえで必要な考え方や実際に有効だった学習法についてシェアしたいと思います。
これから受験勉強に取り組む受験生や、英語学習のブランクがあるけどTOEIC等の資格試験に挑戦しようと考えている社会人の方にとって有益な情報となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事では、以下のような情報を知ることができます。
- 英単語学習をするうえで、意識すべきこと
- 実際に効果のあった暗記法
- 筆者の経験に基づく、効果的な単語帳のまわし方
- 筆者が勧める英単語帳(大学受験・TOEIC・英検)
この記事を書いた人
ヒラク
TOMOSU BLOG 運営者・執筆者
早稲田大学政治経済学部政治学科卒 / TOEICスコア 現在920点
英単語を覚えるために意識していること
まずはじめに、単語学習を行う上で個人的に意識していることについて述べたいと思います。結論から言えば以下の6つになります。
暗記は脳にまかせる
英単語を暗記するために意識していることはたくさんありますが、ボクが最も大切にしている考え方は「暗記は脳にまかせる」ということです。
YouTubeやポッドキャストで情報発信をしているスティーブ・カウフマンさんという方を知っていますか?
彼は20か国語を話すという、まさに“語学の達人”なのですが、その彼が語学学習において大切なこととして「暗記は脳にまかせる」ということを提唱しています。
彼は「The brain learns on its own schedule(脳は脳のペースで物事を学習する)」と話しています。
そして、忘れることを恐れる必要もないし、忘れたからと言って落ち込む必要もないと話します。
ボクが、彼の言葉で勇気づけられたのは「忘れることも学びの一部だ」ということです。
この言葉を聞いてから、英単語を覚えられない自分に対して、とても寛容になれました。忘れることも、間違えることもすべて、学びの一部として大切にしようと思ったのです。
あなたもぜひ、自分の脳のペースを大切にしてあげてください。
自分の脳を自分でコントロールしようとするから、イライラしたり、落ち込んだりしちゃうんですよね。
脳を他人だと思うと楽になります。他人は自分の思いどおりには動いてくれませんから。
※スティーブ・カウフマンさんのYouTubeチャンネルはこちら。
単語学習を最優先にする
単語学習を優先するというのは多くの学習者が実行していることです。その理由として、「単語は英語学習の基礎だから」ということがあると思います。
確かにその通りなのですが、ボクが単語学習を最優先にしているのには、もうひとつ大きな理由があります。
それは「学習スピードを上げるため」です。具体的に説明します。
仮に単語学習の優先順位を下げて、文法の学習を優先するとしましょう。
この場合、単語の学習を後回しにしていることで、文法の参考書の中に“知らない単語”がたくさんある、という状態になります。
文法の学習の合間合間で、「辞書で知らない単語を引く」という作業が必要になってきます。
自分の学習経験上、これはかなり効率が悪いです。
いちいち“単語調べ”に時間をとられてしまい、文法の学習がはかどらないことはもちろんですが、簡単な単語を知らないという自分の現状を突き付けられることでモチベーションが下がってしまうのです。
これは、リーディングでもリスニングでも同じことです。いちいち単語を調べなければいけない状況だと、学習効率は上がってきません。
単語学習を最優先にしていると、このようなマイナス面はありません。
文法書の中の単語をすでに頭の中にインプットしていることで、文法自体の学習に集中できますし、単語帳で学んだ単語が文法書の中にも登場することで、復習にもなります。
何よりメリットと言えるのは、参考書の中にある単語をすでに知っている、という自信をつけることができます。
学習を継続していく上で自分に自信を持ちながら学習するのと、自分の能力に疑いを持ちながら学習するのは大きな違いとなって現れます。
先に単語を固めることのメリットは非常に大きいと言えます。
と、まぁ難しいこと言ってますけど、単語力をつけていくのって純粋に楽しいんですよねー。グフフ。
この人、大丈夫かな…。
「科学的に正しい方法」よりも「毎日継続できる方法」を選ぶ
3つ目に意識していることは「科学的に正しい方法」よりも「毎日継続できる方法」を選ぶということです。
世の中には「科学的に正しい単語暗記法」情報が浸透しています。それを“否定する”ということではありません。
ボクが大切だと思うのは、①まずは科学的に正しいと言われている方法で学習してみる、②そのうえでどうしても自分に合わない方法があったらそのやり方にはこだわらない、ということです。
YouTubeで検索すれば、TOEIC満点・英検1級といった英語YouTuberやネイティブの英語指導者が、正しい学習法を無料で教えてくれます。
英語学習者にとってこれほど恵まれた環境になっているのに、日本人の英語力は上がっていません。あなたはなぜだと思いますか?
ボクの答えは「学習を継続できる人が少ないから」だと思っています。
どれだけ学習法についての情報が普及しても、その学習法を継続できなければ意味はありません。
つまり、継続できる学習法>科学的に正しい学習法、なのです。
「継続」こそ最強の学習法だと言ってよいと思います。
例えばボクは、科学的に正しい学習法を基本に据えたうえで、一部、非科学的な学習法も取り入れています。
それは「単語を書く」学習法です。
単語学習法で大切なのは、単語帳をまわしていく回転率を上げることだというのはもはや常識と言って良いでしょう。
この回転率は、「単語を書く」という作業を取り入れることで下がってしまいます。ですが、ボクは特に覚えたい単語や、何度も忘れてしまっている単語は書いて覚えるようにしています。
それは、「書く方が楽しいから」です。一部の単語を書くことで、違う作業を取り入れることができ、気分転換にもなりますし、手を動かすことは楽しいからです。
毎日の学習を「科学的な学習法」だけで埋めてしまうと、どこかのタイミングで「つまらない」「飽きた」となってしまいます。
最強の学習法である「継続」を実現するためにも、科学的に正しい学習法の中に、「楽しい」をプラスすることを意識してみてください。
非効率でもなんでも、毎日続けてる人にはかないませんよ。
自分が楽しんで続けられる、オリジナルな学習法を見つけよう!
「質」は気にしない
4つ目に大切にしている考え方は、「質」は気にしないということです。
どんな勉強でも、質の高い勉強をすることが必要なのは当然のことですが、モチベーションが低い日もありますし、全然集中できない日だってありますよね。
そんな日によくありがちなのが「今日は質の高い勉強ができそうにないから、単語学習を休もう」という考え方です。
ボクも以前はモチベが上がらないことを理由に、単語学習をしない日がありました。ですが、単語はなかなか覚えられない一方、忘れるのはあっという間です。
そこで大切なのは、勉強の質を気にせず、とにかく毎日継続することです。
モチベーションがない。集中できなくてついついスマホを見てしまう。そんな日でもかまわないので単語帳を開きます。
サッカー選手・指導者、実業家として活躍している本田圭佑さんは1年365日、毎日朝5時に起きて英語学習に取り組んでいるそうですが、英語学習の継続のコツについて次のように語っています。
「モチベーションが上がらない日もただやる。質は気にしない」
ボクはモチベが上がらない時は、とにかく「現状維持」を目標に、あまり高望みはしないで学習しています。
後になって振り返ってみると、「調子のいい時にどれだけやったか」よりも「調子の上がらない時に継続できた」ことの方がボキャブラリーのアップには有効だったように思います。
とりあえず単語帳を開くことが大切ですね!
そう思います。眺めてるだけの日があってもOKぐらいの感じでいきましょう!
意味・スペル・音声の3つをつなげる
5つ目に意識していることは、「意味・スペル・発音の3つをつなげる」ということです。
特に強く意識しておかなければならないのは、「発音」の重要性です。
大学受験であれ、TOEIC等の資格試験であれ、リスニングの重要性は今さら語るまでもないでしょう。
リスニングで聴きとれない単語・イディオムがあり、スクリプトを見てみたら、単語帳で学習したばかりの語句だった、ということはよくあります。
そのようなことを避けるためには、単語帳に付属している音声機能(ダウンロード・アプリ)の活用や単語を暗記するときに自分で発音することなどが有効です。
単語帳の中には、発音やアクセントを問われやすいものには、「発音注意」という風に明記してくれているものもありますので、そういったものを選ぶのもよいでしょう。
イチイチ音声聴きながらだと、時間かかっちゃうんだよなぁ。
その場合、発音記号をサクッと勉強しておくと役立ちますよ!
単語をネットワーク化していく
6つ目に大切にしていることは、「単語をネットワーク化していく」ということです。
通常、単語帳には見出し語がポンッと書かれていて、その単語の派生語や関連語も一緒に掲載されています。
これだけでも単語のネットワークとしては十分なのですが、そのネットワークをさらに広げていくということを意識しています。
意味的なつながりはなくても、自分の脳内で関連付けて覚えておきたい単語をつなげていくのです。
ボク個人の例を挙げると、「別の単語帳・参考書で同じページに掲載されていた単語をつなげる」という方法をよく使っています。
ボクは英検対策としてメインで使用しているのは「でる順で最短合格!単熟語EX」という単語帳です。
この単語帳に出てくる【pious:(信心深い)】という単語の同意語として【devout:(信心深い)】をつなげて記憶しているのですが、さらに【omnipotent:(全能の)】という単語もつなげています。
この【omnipotent】という単語は、以前学習していた「Distinction2000」という単語帳で【devout】と同じページに記載されていた単語です。
このように、意味的なつながりは一切なくてもかまわないので、自分の脳内で紐づけられる単語はどんどんつなげていってネットワーク化するのがおすすめです。
つなげた単語が相互に作用して、記憶に定着しやすいですね!
単語力のすごい人って、この「ネットワーク化」がうまい気がします。
実際に効果のあった英単語暗記法&おすすめ学習法
それでは、実際に効果の高かった暗記法&おすすめの学習法を紹介します。以下の6つになります。
3サイクル反復速習法
最初に紹介するのは「3サイクル反復速習法」です。
この「3サイクル反復速習法」とは、日本記憶力選手権で「6年連続記憶力日本一」の池田義博さんの書かれた「脳にまかせる勉強法」という書籍で紹介されている暗記法になります。
上の図を見てください。単語帳は左ページに単語・意味、右ページに例文という構成が多いので、左右見開きを「1ページ」として説明します。
3サイクル反復速習法を一言で言い表すと、「1ページ戻って、2ページ進む」という学習法になります。
最初のページのみ2回繰り返しますが、以降はすべて「1ページ戻る→2ページ進む」をくりかえします。
上の図で分かるように、見開き1ページを3回学習することになります。
ボクは単語帳に掲載されている英単語を7~8割記憶するまでは“3サイクル反復速習法”で、それ以降は通常の学習法で単語帳を回しています。
記憶力のチャンピオンが実際に行っている方法だけあって、かなりの効果を感じることのできる学習法でした。
この暗記法、もっと早く知りたかった…。
実際にやってみると、効果の高さに驚かされますね。
※先ほどのスティーブ・カウフマンさんと同じように、池田義博さんも「脳にまかせる」学習を推奨しています。以下の著書には「3サイクル反復速習法」の他、さまざまな学習法が記載されていてとても参考になります。
鶴の恩返し勉強法
次に効果のあった学習法として「鶴の恩返し勉強法」があります。
この「鶴の恩返し勉強法」とは、脳科学者としておなじみの茂木健一郎さんがおすすめしている単語暗記法です。
童話「鶴の恩返し」では、鶴が「決して私が織っているところを見ないでください」と言って部屋にこもる場面がありますよね。
それと同じように、とても恥ずかしくて人には見せられないような学習を行うのが「鶴の恩返し勉強法」です。
具体的には、単語を覚えるときに、英単語を「目で読む」「手で書く」「声に出す」「耳で聴く」といった作業を行います。
こうした作業に加えて、ボクは単語のもつ意味やイメージを「身振り手振り」で表現しながら覚えています。
例えば、【pluck:(花など)を摘む】という英単語であれば、実際に花を摘む動作をしながら、【dislocate:(~を脱臼させる)】という英単語であれば、肩を脱臼した動作をしながら勉強しています。
想像してもらえるとわかりますが、こんなところ恥ずかしくて人には見せられませんよね(笑)。
この学習法は図書館などの公共スペースではできないので、行う場所が限られますが、五感をフル活用するので脳内に記憶として残りやすく、とても効果的でした。
茂木さんによると、「読む」「書く」「話す」「聴く」という4つの感覚を同時に使うことで、脳内での結束が強まり、記憶に結びつきやすくなるのだそうです。
先ほど少し触れましたが、ボクは、4つの動作のうち「書く」という作業についてはどうしても覚えられない単語のみに絞って行っています。
単語帳での学習では回転率も重要な要素ですので、4つの動作をあなたにとってのベストなバランスで取り入れるとよいと思います。
ボクは単語学習中はひたすら発音してるので(ぜぇぜぇ)息切れしがちです(ぜぇぜぇ)。
おおげさすぎ…。
※「鶴の恩返し勉強法」の他、茂木さんのおすすめ英語学習法は以下の本に詳しく書かれています。
アクティブリコール学習
3つ目に紹介するのは「アクティブリコール」です。
アクティブリコール(Active Recall)を直訳すると「能動的な復習」ということになります。
例えば、復習のときにただ単語帳をザっと見返すのではなく、赤シートで意味を隠して、「能動的に思い出す」復習を行うということです。
つまり、復習において大事なことはインプットをくりかえすのではなく、アウトプットを行う(記憶を取り出す)という作業になります。
ここで大切なのは、アウトプットはインプットと一体のものだということです。
よくインプットとアウトプットのどちらが大切かということが問題になりますが、この2つはセットだと考えてください。
引き出しからモノを取り出す(記憶を取り出す)ためには、引き出しに物をしまう(単語帳などで学習する)という作業が必要だからです。
空っぽの引き出しからモノを取り出すことができないように、インプットのないアウトプットは成立しません。また、アウトプットのないインプットは効率が悪い(記憶が定着しにくい)わけです。
上で書いたような赤シートで隠した単語の意味を思い出すという復習法の他にも、単語カードやアプリを使うなどして記憶を取り出す作業を行うことが有効とされています。
また、アメリカで内科医として活躍している安川康介さんは著書の中で、昨日学習した英単語を移動中や他の作業をしているときに思い出そうとしてみるだけでも効果があることを紹介しています。
ボクは単語帳を何周もまわしたうえで、覚えられない単語を書きだし(日本語訳は書かない、英単語だけ書き出す)、それを壁に貼り、スキマ時間に眺めて、意味を思い出すようにしています。
移動時間に思い出すだけでOKなので、単語帳が手元にない時でもできますね。
単語学習って、ホントにいろんなアプローチがあるんだなぁ。
場所を変える
4つ目に紹介するのは「場所を変える」という方法です。
これは、脳科学者の西剛志氏が脳に良い食事術についてまとめた著書のなかで紹介している暗記法となります。
西氏が脳科学者としてさまざまな分野の人たちを研究した結果、ビジネスの世界でも、スポーツの世界でも、記憶力の高い人たちに共通していることがあったのだそうです。
それが、学習するときに頻繁に場所を変えるという方法。
午前中は図書館、昼は公園のベンチ、午後はカフェ、夜は自宅といった感じで、とにかく頻繁に移動するのが効果的です。
ミシガン大学の研究によると、場所を変えるだけで記憶力が50%高まったという実験結果も出ているようです。
ボクも、毎日ではありませんが仕事がオフの日などは意識的に場所を移動して単語の暗記に取り組んでいます。
場所を変えることで脳が刺激されて、フレッシュな状態で単語帳と向き合うことで、記憶にも良い影響があるように感じます。
勉強に限らず、ずっと同じ場所に籠っていると脳の働きが鈍くなることって誰もが経験があるはず。
移動を徒歩で行えば軽い運動と勉強の組み合わせとなり、脳を活性化するうえで相乗効果が期待できますね。
同じ場所で続けてると、頭が回らなくなっちゃうんだよなー。
移動は運動にもなるし、休憩にもなります。脳にとってもうれしい学習法と言えるでしょう!
ディクテーション
先ほど書いた、「意味・スペル・音声の3つをつなげる」上で、ボクが特に有効だと感じるのは「ディクテーション」です。
「ディクテーション」とは英文を聴いて、それを文字に書き起こすことを言います。
何度も英文を聴いて、聴きとれた箇所と聴き取れなかった箇所を仕分けすることで、自分が聴きとれなかった箇所をハッキリとさせることができます。
聴き取れなかった箇所は、単語と「発音」をつなげられていなかったということになりますので、とても効果的な学習法です。
長文の問題集など、ある一定の長さの英文があって、そのスクリプトと音声が両方ともあればディクテーション学習は可能です。
ボキャブラリーとリスニングの強化を両立できる学習法ですので、ぜひディクテーションをあなたの学習に取り入れてみてください。
ディクテーションって単語力強化の側面もあるんですね!
意味とスペルだけでは完全な「単語力」とは言えないと思います。
多読・多聴学習
最後におすすめする方法は、「多読・多聴」学習です。
先ほど紹介したスティーブ・カウフマンさんに加え、多くの有識者が、英語学習において最も有効な学習法として「多読・多聴」を挙げています。
そして、ボク自身は「多読・多聴」は単語学習に対しても有効だと感じています。
なぜかというと、「英単語を単語帳とは異なる切り口で見ることができる」からです。
例えば、海外ドラマを観ていると、当然ですが、学習した英単語が頻繁に出てきます。また、英語の原書を開けば同じように、覚えたばかりの単語が登場します。
ドラマのセリフの中に覚えたばかりの単語が登場すると、「あっ!この単語勉強したやつだ!」といった感じで、ビビッときます。
個人的に、この「ビビッ」とくる感覚が重要で、「ビビッ」をたくさん感じることが、ボキャブラリーを増やしていく上で重要なポイントだと思います。
実際に、「ビビッ」を感じた英単語は、脳内に強い印象として残り、忘れることがないからです。
また、英単語には複数の意味を持つものが多いですよね。
【 run 】という単語には「走る」という意味の他に、「経営する・立候補する」といった意味もあります。
「経営する・立候補する」といったように、英単語帳では2番目、3番目に記載されているものは、単語帳よりも「多読・多聴」の方が記憶に残りやすいように思います。
単語帳では機械的に記憶しようとしてしまうことが多いですが、ドラマのストーリーの中で、あるいは小説の場面の中で出会うことで、「あぁ、そういえばそんな意味もあったな」と気づくことができます。
知っている英単語の「量」を増やすだけではなく、知っている英単語の「質」もアップさせるために、英語を浴びること(多読・多聴)は最良のメソッドと言えるでしょう。
多読・多聴に取り組むと、単語力に“深み”が増すような気がします。
単語帳にベースを置きつつ、少しずつ多読・多聴にも取り組んでいこう!
おすすめの英単語帳
大学受験→英単語ターゲット1900
受験英語ではオーソドックスなターゲットシリーズ。
1冊で共通テストから国公立2次・難関私大まで対応。
長年受験生に支持されてきた内容の信頼性に加え、レイアウトがシンプルで見やすいこともおすすめポイント。
単語帳はとにかく「シンプル is ベスト」。
音声はダウンロード・アプリの両方が使える。
TOEIC→キクタンTOEICシリーズ
個人的に愛用しているキクタンシリーズ。
1回の学習語彙が16語に設定されているので、忙しい大学生・社会人でも自分の生活リズムに合わせて学習できる。
また、レイアウトが均一で見やすいのもGOOD!
目標スコアに合わせて、500 / 600 / 800 / 990の4冊がある。
音声はダウンロード・アプリの両方に対応。
英検→出る順で最短合格!英検 単熟語EX
英検の中で1番人気は「パス単シリーズ」かもしれないが、個人的におすすめしたいのがこちらの「出る順シリーズ」
「パス単」よりも収録語が多く、語彙問題を確実に押さえたい方に最適。
多くの単語で語源を掲載しているので、その単語の本質的なイメージをつかみやすい。
音声はダウンロード・アプリの両方に対応。
学び直し→Distinction 2000
社会人の学び直しには、こちらの「Distinction 2000」がおすすめ。
本書が目指しているのは「立体的な英語力」の養成。
試験に必要な英語力と、実際のコミュニケーションで必要な英語力の両側面からアプローチしている点が特徴。
試験英語で培われる単語力をベースに、それを日常英会話で使えるように発展させていくという視点は、学び直しにピッタリ。
実際に、ボクも使ってみたけど、英単語帳の概念が変わりました。
まとめ:英単語は早い段階で固めてしまおう!
いかがだったでしょうか。
科学的に正しいと言われる学習法がたくさんある中で、実際に体験してみて効果の高かった学習法を紹介しました。
そのうえで、単語学習において大切なことを3つに集約すると、①能動的に思い出す、②イメージする(五感を活用する)、③量をこなす(回転率重視)ということになると思います。
単語学習というとどうしても「受け身」の学習と思いがちですが、本当に有効な学習は「能動的な」学習です。
ただ見ているだけの学習ではなく、発音し、イメージを膨らませ、自分の脳内でどんどんネットワーク化していく。そのような能動的な姿勢が単語の暗記を効率的で、楽しいものにしてくれます。
また、さきほども紹介したように、「脳には脳の学習ペースがある」ということも忘れないでください。
ボクは毎日の勉強の中で、単語帳に出てきた英単語を見て「あっ、この単語の意味覚えてないな」と判断した単語であっても、脳がポンッと答えを出してくれることをよく経験します。
自分の脳なのに、まるで別人格のようでとても不思議な感覚なのですが、脳が自分の意識とは別のところで、独立して学習してくれているわけです。
なので、ボクたちはとにかく「毎日コツコツと積み上げていくこと」が重要です。
モチベーションが上がらない日でも、英単語の学習だけは欠かさずに継続していれば、脳が勝手に覚えてくれるのです。
この記事があなたの英語学習にとって、役に立つものであったならとてもうれしく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。