【おすすめ参考書】『富田の英文読解100の原則』徹底レビュー

今回は、長文読解の学習法の紹介記事でもおすすめした参考書、『富田の英文読解100の原則』についてレビューしたいと思います。

ボクの受験生時代には「長文読解の聖書」と言われていて、難関大学を目指す受験生はみんな手にしていました。

今の大学受験の英語参考書を見渡してみると、続々と「新勢力」の参考書が登場していて、『富田の英文読解100の原則』の存在すら知らないという受験生もいるかもしれません。

実際、参考書の全体的なレベルで言えば、今現在の方が高いと思いますし、音声や解説の内容などあらゆるところで、今の参考書の方が充実していると思います。

その一方で、「時代が変わっても良いもの」というものも、やはりあります。

今回紹介する本書もそういう参考書です。

英語学習についてのブログを運営していることもあり、さまざまな参考書を手にとってきましたが、「長文読解」という点において、本書を超える参考書はないというのがボク個人の結論です。

今回の記事では、受験生時代に学習して得られた効果・結果に加え、今現在のボクの視点から見た感想もお伝えします。

また、客観的な意見として、ネット上のクチコミ情報もピックアップして紹介します。

長文読解のための参考書を探している方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事では以下のような情報を知ることができます。

  • 長文読解の学習をはじめるにあたって、質の高い参考書を知りたい。
  • 実際に『富田の英文読解100の原則』を使ってみてどうだった?
  • 『富田の英文読解100の原則』のレベル・難易度を知りたい。
  • 『富田の英文読解100の原則』での学習に向いている人ってどんな人?
  • 『富田の英文読解100の原則』の学習を終えたら、次はどうすればいい?

この記事を書いた人

ヒラク

TOMOSU BLOG 運営者・執筆者

早稲田大学政治経済学部政治学科卒 / TOEICスコア 現在920点

目次

著者・富田一彦先生のプロフィール

著者である富田先生の経歴、指導方法の特徴は以下のとおりです。

経歴

富田一彦(とみたかずひこ)

1959年(昭和34年)生まれ。今年64歳を迎える、代々木ゼミナールの名物講師。

東京大学文学部英語学英米文学専修課程修了。

聖徳学園関東高校勤務の後、1986年(昭和61年)より代々木ゼミナール講師。

指導方法・授業の特徴

指導方法の特徴は、「原理原則を重視する」ということです。

ボクは浪人時代、東進ハイスクールに通っていたのですが、先輩の勧めもあり、代々木ゼミナールの富田先生の講座を「単科」という形で受講していました。

その体験から言うと、先生の指導内容としては、表面的なテクニックや受験生受けする裏技のようなものではなく、英文読解の真髄に迫る理論を重視します。

「文脈から意味を類推する」「全体の流れから筆者の伝えたいことを想像する」といった曖昧な読解法を徹底的に排除します。

英文読解のための原則を用いて、1文1文を丁寧に読んでいき、それを積み上げて全体を理解するというスタイルです。

そのスタイルがブレることはありません。どんな英文であれ、また1学期の授業であれ、入試直前の授業であれ、先生の教え方が揺らぐことはないのです。

そのことが、本書『富田の英文読解100の原則』のはしがきにも書いてありますので、引用します。

手前味噌、という誹りを恐れずに言うならば、基本部分が常に一定で「ぶれない」のが私の一つの信条である。英文を読むときも、文ごとにやり方を変えるというような無節操なことはせず、どの文に対しても全く同じアプローチをかける。だから、常に一定のパフォーマンスが得られる。

『富田の英文読解100の原則』より

予備校講師は数多くいますが、「英文ひとつひとつを丁寧に読む」こと、そして「深く読む」ということに関して、富田先生の右に出る講師はいないのではないでしょうか。

『富田の英文読解100の原則』の概要

本書の概要・内容は以下のとおりです。

『富田の英文読解100の原則』の概要

構成上下巻2冊
ページ数上巻:224ページ 下巻:192ページ
発売日2009年4月11日
読解の原則上巻:1~69 下巻:70~100
出版社大和書房

『富田の英文読解100の原則』の内容

上巻
  • 英文読解序
  • 英文読解1 〈同志社大学文学部・過去問〉
  • 英文読解2 〈関西大学法学部・過去問〉
  • 英文読解3 〈東京都立大学・過去問〉
  • 英文読解4 〈明治大学法学部・過去問〉
  • 英文読解5 〈筑波大学・過去問〉
  • 英文読解6 〈駒澤大学経済学部・過去問〉
下巻
  • 英文読解7 〈青山学院大学理工学部・過去問〉
  • 英文読解8 〈関西大学経済学部・過去問〉
  • 英文読解9 〈関西外国語大学・過去問〉
  • 英文読解10 〈青山学院大学文学部・過去問〉
  • 英文読解11 〈早稲田大学教育学部・過去問〉
  • 英文読解12 〈法政大学経済学部・過去問〉
  • 英文読解13 〈日本大学法学部・過去問〉
  • 英文読解14 〈関西大学経済学部・過去問〉
  • 英文読解15 〈東京大学・過去問改題〉
  • 英文読解16 〈一橋大学・過去問〉

『富田の英文読解100の原則』の特徴

本書の特徴として、以下の3つがあげられます。

  • 長文読解のエッセンスが凝縮されている
  • 「読む」にフォーカスした内容
  • 受験生に“媚びない”解説・構成

長文読解のエッセンスが凝縮されている

本書では、著者が実際に英語を学んできた経験から得た知見をもとに、英文読解に必要な100の原則が紹介されています。

これらの原則は、長文読解におけるエッセンスが凝縮されており、実践的かつ効果的なものばかりです。

また、この原則は簡単な英文から難解な英文まで幅広く対応可能です。

一部の英文にしか使えないものではないので、学習者の志望大学がどこであっても通用する、再現性の高い原則となっています。

「読む」にフォーカスした内容

本書には100個の原則が登場しますが、そのすべてが“読解のための原則”です。

長文にはそれぞれ問題がついていますが、それらもすべて「訳を導き出すために必要な考え方・知識」を問うものです。

ですので、「問題を解くこと」は重要視せず、「読む」ことにフォーカスしているという特徴があります。

実際、少なくとも大学入試においては、「読む」ことの方がはるかに重要でしょう。

「読む」ことさえできれば「解く」ことはできるわけです。

本書が受験英語において、大きなウエイトを占めるのも、受験において必要な「読む」に重点を置いているから、と言えます。

受験生に“媚びない”解説・構成

本書の冒頭に、受験生に“媚びない”姿勢がハッキリと書かれています。

諸君の現在の学力は問わない。ただ、真剣に英語を理解したいという意欲は大いに持っていてもらわなくてはならない。いや、むしろそういう意欲のない人は、本書を最後まで読み通すことすらできないだろう。もしそんな面倒くさいことはいやだと思うなら、この場でこの本を棚に戻し立ち去るがよい。

『富田の英文読解100の原則』より

こんなこと書いてある参考書、おそらく他にはないですよね(笑)。その一方で、意欲さえあれば、必ず成績が伸びるとも語っています。

近年の参考書の中には、すべての語句の意味をのせてくれているものなど「手とり足とり」といった印象を受けるものも多いですが、本書はそういった参考書とは一線を画す内容となっています。

本書において、その姿勢が最も表れているのは「解説の長さ」です。

「受験生のためにコンパクトに説明する」といった優しさはありません。英文を深掘りして解説しているので、そのボリュームもかなりあります。

先生が冒頭で示しているとおり、「真剣に英語を理解したい」という受験生向けの参考書なのです。

『富田の英文読解100の原則』のレベル・難易度

本書のレベル・難易度については以下のとおりです。

本書では、「学習者の現在の学力は問わない」としていますが、それでもある程度前提となる知識が必要ですし、本書に掲載されている長文の難易度などもありますので、学習経験者として個人的な見解を示しておきます。

『富田の英文読解100の原則』のレベルについて

本書は「英文法」と「構文解釈」はある程度できるようになっていることが前提にあると思います。

解説ページでは何度も「英文法をベースにして読む手法」「構文をもとに英文を読み解く手法」が説明されます。

「英文法」と「構文解釈」をベースにして長文にアプローチしていくので、これらの知識がまだ全然身につけられていないという人は、そちらの学習を先に行うべきでしょう。

ただし「英文法」「構文解釈」を“ある程度”身につけられたなら、本書の学習にとりかかってよいと思います。

個人的な経験からですが、「英文法」の基礎部分を理解している・「構文」をだいたいとれるようになっている状態であれば十分本書の解説について行けると思いますし、この2つについては本書を通じてさらに深く理解できるからです。

『富田の英文読解100の原則』の難易度について

上記の『富田の英文読解100の原則』の内容には、難関大学の名前がズラッと並んでいます。

しかしながら、英文の難易度自体はそれほど高くありません。また、英文の長さも比較的短めのものばかりです。

長文・問題の難易度は易しいと言ってよいと思います。

レベルが高いのは解説ページです。「英文を正確に読む」ことが目標ですから、解説内容もレベルが高いですし、分量も多いです。

長文が簡単なので軽い気持ちで解説ページに入ると面食らうと思いますが、解説を読み込むことで学習者の読解力は飛躍的に上がります。

『富田の英文読解100の原則』のクチコミ

ここでは、客観的なデータとして、「Study Plus」 と 「amazon」 のレビューを紹介します。

それぞれのクチコミを見て感じたのは、ハマる人にはハマる・ハマらない人にはハマらない、ということです。

合う・合わないがハッキリと出る参考書なのかなと思います。

『富田の英文読解100の原則』のスタディプラスでの評価

個人的には解釈本としては最強だと思います。 ポレポレとかと違って内容を論理的に理解できる。

英語の論理的な解析が大事となる京都大学入試などの最難関英語におけるエッセンスを学べると思います。

この本がなかったら今通っている大学には入れていなかったと思います。この本を繰り返すうちに、英検準一級にも合格しましたし、入試で2次試験の点数は、20点ほどアップしました。

『富田の英文読解100の原則』のamazonカスタマレビュー

初学者にとってこの本を理解するのはけっこう大変だが、何度も繰り返してそのエッセンスを理解したことで、英語の全体像も掴め、偏差値が急激に上がりました。

「挿入」や「同格」のポイントなど、精読には必須の法則が書かれており、またそうした法則が英文ごとに何度も参照されていくので、自然と復習がなされるような配慮がされている。

これほど体系的に、かつ現職の予備校講師に影響を与えている本は稀有であろう。筆者自身が東大出身であるため、東大志望者はもちろんのこと、難関大学を目指す生徒は必読である。

「なぜそういう意味のとり方をするのか」「なぜ違う解釈では間違いなのか」を理詰めで丁寧に説明してくれています。自分の解き方がなぜ間違っているのかがわかるのが大変よかったです。

とにかく論理的。英語を正確に理解するための論理体系を緻密に説明してくれるので、富田さんの読解の仕方がものすごく自分のモノにしやすい。

ある程度英語の知識も技能も身につけた(つもり)の今の自分でもぐうの音もでない程完成された理論には驚く他ない。一人でも多くの、英語に悩む受験生に読んでもらいたい。

理屈で読解するはいいと思うし母語話者じゃないのならば、絶対必要だと思うけれど、この本の原則とかルールとか、所詮経験則でしかないものもあるので絶対視はやめた方がいい。

英語の本質というよりかは、「著者が英語を受験生に教えやすいように簡単に短縮してまとめたもの」を教えてるような印象です。

『富田の英文読解100の原則』での学習に向いている人・向いていない人

本書での学習に向いている人・向いていない人について、客観的なクチコミ情報も参考にしつつ考えてみました。

『富田の英文読解100の原則』の目的と対象者

本書の目的を一言で言えば、「精読の徹底」です。

「前後関係」や「文脈」で類推して読むというような姿勢を批判したうえで、正しい読み方はひとつしかないと言います。

文それぞれの意味を正確に読解し、それを積み上げて全体を理解する以外に正しい読解の方法などありようがないのである。

『富田の英文読解100の原則』より

本書を通じて、英文を読むことに対して一切の妥協がありません。

「長文をひとつ読むのに2時間かかるなら2時間かけてよい」と言います。

英文と正面から向き合う姿勢を、本書を手にとる受験生にも求めているのです。

『富田の英文読解100の原則』が向いている人

  • 英文を深く読みたい、精読を極めたい人
  • 曖昧な読解法ではなく、精緻な読解法を身につけたい人
  • 難関大学や英文学科などを受験予定の人

上にあげた「目的と対象者」のとおり、とにかく妥協せずに英語学習に取り組みたい人はぜひ本書で学習してみるとよいと思います。

学習者に求める水準が高いので、最初はなかなか大変ですが、学習を終えたときにその効果の大きさに驚くこと間違いなしです。

『富田の英文読解100の原則』が向いていない人

  • 英文を理屈ではなく、テクニック重視・感覚重視で読みたい人
  • まだ単語・熟語や英文法の学習に手をつけていない人
  • 志望大学の英語の試験が比較的簡単だという人

再三、話していますが、本書はとにかく原理原則を重視します。

悪い言い方をするならば、「理詰め」の参考書です。息を抜く場所がありません(笑)。

「とりあえず楽しく勉強できればいい」「それほど大幅に読解力を伸ばす必要がない」という人は、他の参考書のほうが良いでしょう。

『富田の英文読解100の原則』の使い方・学習後のおすすめ勉強法

本書の使い方については、冒頭で富田先生が示してくれているので、そちらをそのまま引用して紹介します。ただし、使い方のSTEP5については、ボク個人の経験をもとに付け加えておきました。

また本書での学習を終えた後の流れについて、ボクのおすすめ学習プランについても紹介します。

使い方

STEP
英文を読み、問題を解く

まずは英文を読み、設問を解きます。

この際、ただ解くのではなく、「なぜその答えになるのか」を文法的に説明することができると良いそうです。

STEP
日本語訳をとる

次に、日本語訳をとります。

本書の特徴として、STEP1の設問にすべて解答することができれば自動的に正しい日本語訳を出せるようになっているので、自分の出した解答をもとに訳を組み立ててみましょう。

STEP
解説を読む

解説では、設問に解答するために必要な考え方と、その考え方を使って意味を理解するプロセスを示してくれます。

単に「問題を解けるようになる」だけではなく、この流れを、自分の頭の中で再現できるようにすることが、本書の目標でもあります。

また、解説の最終ページには日本語訳があるので、自分の訳と見比べて、正しく訳をとれているかを確認しましょう。

STEP
「読解の原則」や文法事項を記憶する

次の問題に行く前に、もう一度解説の中にある「読解の原則」や文法事項を確認し、記憶するようにしましょう。

記憶すると言っても、しっかりと理解できていれば、覚えることはそれほど多くはありません。

理解重視で学習を進めるようにしてください。

STEP
本書を繰り返し学習する

上下巻ともに1周目が終わったら、2周目、3周目と本書を繰り返し学習しましょう。

良い参考書というのは、何度もまわすことで自分の学力アップにつながります。

本書も十分にその価値があります。「読解の原則」を使える知識として、脳内に定着させるのです。

何度もまわして、「この『読解の原則』は下巻の前の方の左上のページにのってたな」と頭にイメージできるくらいになるとよいでしょう。

また、音源は付属していませんが、音読をするのも良い学習法だと思います。

それぞれの長文が分量的にも多くないので音読をするうえで負担が少ないですし、徹底的に精読しているので、音読によって得られる効果も大きいはずです。

※おすすめの音読法については、以下の記事にまとめています。興味のある方はどうぞ。

大事なことは繰り返し学習することによって、「『100の原則』を感覚に落とし込む」ということです。

実際の入試のときに、英文を読みながら「えーと、これは100の原則のうちのどれが使えるかな?」などと考えているヒマはありません。

本書を何周も学習することで、英文読解に必要なルールを“自然と”使いこなせるようにすることが大切です。

『富田の英文読解100の原則』を終えた後のおすすめ学習プラン

おすすめ学習プラン

『富田の英語長文問題解法のルール144』を経由して過去問演習に進む。

②直接、過去問演習に進む。

本書の学習を終えたあなたにおすすめなのは、同じく富田先生が執筆している『富田の英語長文問題解法のルール144』という参考書です。

本書が「読む」ことに重きを置いている一方で、『富田の英語長文問題解法のルール144』「解く」ということに主眼を置いています。

「144個もルールがあるのか…」と嘆くことはありません。

作成者が同じ富田先生ということもあり、本書と共通点も多く、親和性が高いので、それほど覚えるべきことも多くはなく、苦痛を感じずに学習を進めることができます。

その一方で、大学入試本番までそれほど時間が無いという方は、直接過去問演習に進んでも良いと思います。

本書をつうじて「読解の原則」をしっかりと身につけられていれば、初めて見る英文でも、自分でも面白いほどに読めるようになっているはずです。

本書の知識をベースに『富田の英語長文問題解法のルール144』あるいは『過去問』で実践力を養いましょう

参考までに、ボクの予備校時代の流れを紹介しておきます。

2学期の後半は『富田の英語長文問題解法のルール144』と『過去問演習』を並行していた時期があります。

1学期~夏期講習(4月~8月)『富田の英文読解100の原則』
2学期いっぱい(9月~12月)『富田の英語長文問題解法のルール144』
2学期後半~入試直前(10月後半~2月)過去問

『富田の英文読解100の原則』で学習した感想

本書を使って学習した感想について、メリット・デメリットに分けて紹介します。

ボク個人の受験生時代に感じたことに加え、今改めて本書を手にしてみて思うこともあったので、ぜひ参考にしてみてください。

『富田の英文読解100の原則』のメリット

  • 読解力だけでなく、読解スピードも向上した
  • どんなレベルの英文にも対応できる
  • 基礎固めの時期に学習すると効果が高い

ボクが受験生時代、第一志望であった早稲田大学に合格できた要因の一つとして、本書の存在があります。

本書の学習を通じて、英文の精読を徹底したことで、読解力だけでなく読解スピードも向上しました。

一文一文をしっかりと読めるようになれば、勝手に読解スピードは上がるものです。

また本書の読解の原則はいかなるレベルの英文にも対応可能です。

ボクは早稲田大学と上智大学を受験しましたが、受験した全学部で合格をすることができました。(早稲田5学部・上智3学部、早稲田信者だったので、慶応は受けませんでした笑)

早稲田と上智では、英文の質・量に違いがありますし、また同じ大学の中であっても学部によって違いがあります。

が、英語の試験に関してはいずれの大学・学部であっても「難しい」「時間が足りない」と感じることはありませんでした。

本書を通じて学んだ「読解の原則」がいかなる英文にも対応できたからです。

また、本書を学習した時期も良かったと思っています。

一学期~夏期講習という基礎固めの時期に本書を何度も何度もまわしたことで、二学期以降の急激な成績アップにつなげることができました。

本書は学習者に強い学習意欲を求めますし、解説でも延々と文法や構文の説明が続くので、本当に強いモチベーション、特に英語を深く学びたいという意欲が必要です。

ですが、その意欲さえ持ち合わせていれば、これほど高い効果をもたらしてくれる参考書はないと思います。

『富田の英文読解100の原則』のデメリット

  • 音声に対応していない
  • すべての文に構文解釈がついているわけではない

受験生時代にはデメリットと思うところはなかったのですが、今、あらためて本書を見ると、①音声がないこと、②構文解釈が一部の文にしかないことがあげられると思います。

これだけ内容の濃い学習ができるので、本書を音読学習にも使うのがより効果的です。

そのうえで、やはり音声がないというのはネックだと思います。

また、ある程度学習が進んでいる受験生でも、すべての英文について正しく構文をとれているかどうかを確認したいというのが正直なところかと思います。

本書自体が構文の重要性を訴えているだけに、構文解釈をすべての文につけてほしいなという感想を持ちました。

ボクがこの2つについて受験生時代にデメリットだと感じなかったのは、「音声も構文解釈もついていないのが当たり前」だったからです。

時代は変わりましたね(笑)。

まとめ

いかがだったでしょうか。

何度も述べましたが、本書は「合う・合わない」がハッキリしている参考書だと思います。決して万人向けの参考書とは言えません。

では、なぜボクがこれほどまでにおすすめするのかといえば、「学習意欲の高い受験生であれば、これほど効果の出る参考書はないから」です。

あなたがもし、「英文を深く読めるようになりたい」という高い志を持っているのであれば、この参考書をまっさきにおすすめします。

上に書いたように、音声未対応・構文解釈も不十分など、デメリットもありますが、それを差し引いても、「最高の参考書」であることに変わりはありません。

高い志をもって、本書を何周も学習すれば、あなたが望んでいる以上の成果を得られることと思います。

もし可能ならば、受験までに時間的な余裕がある基礎固めの時期に学習することをおすすめします。

今回の記事があなたの英語学習にとって役に立つものであったなら、とてもうれしいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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