【大学受験】英語の基礎固めにおすすめの勉強法【早稲田合格者】

ヒラク

今回は高校時代、英語の成績が学年で“中の下”だったボクがどのようにして英語の基礎を固めたのかについて紹介します。

いつの時代でも「基礎が大事!」と言われますが、基礎を固めるために必要なことって何なのでしょうか?

そもそも、受験英語における基礎とは何なのでしょうか?

ボクも受験生時代はさまざまな情報に振り回され、自分なりに試行錯誤しながら勉強法を確立していきました。

今回は、早稲田大学に合格した経験をもとに、受験英語における基礎固めのポイントをお伝えします。これから受験勉強に取り組むという方はぜひ参考にしてください。

こちらの記事は、以下のような方におすすめです。

  • 受験勉強にとりかかろうとしているけど、具体的な勉強法がわからない。
  • ある程度学習を進めたけど、自分の学習方法に自信がないので、基礎学習から見直したい。
  • 基礎固めが大事なのはわかってるけど、そもそも基礎が何なのかを知りたい。
  • 基礎から応用にうつるタイミングを知りたい。
  • 受験まで1年だが、これまでちゃんと英語を勉強してこなかったので焦っている。

この記事を書いた人

ヒラク

TOMOSU BLOG 運営者・執筆者

地方の公立高校から1年の予備校生活を経て、早稲田大学政治経済学部政治学科合格。

目次

そもそも受験英語における基礎固めとはどの範囲を指すの?

ヒラク
基礎固めとは、“問題を解くための道具”をそろえること。

ボクが思う受験英語における基礎とは次の3つです。

  • 単語・熟語
  • 英文法
  • 精読→音読

ボクはこの3つを徹底することによって、いっきに長文が読めるようになり、問題が解けるようになりました。

つまり、受験英語における「基礎」とは、長文を読んだり、問題を解いたりするために必要なツール(スキル)であり、「基礎を固める」=「長文読解や問題演習に必要な道具(能力)を用意する」ということになります。

受験英語での基礎固めはいつまでに完成させるべき?

ヒラク
基礎をおろそかにしたまま問題演習に進んでも、成績は伸びない。

基礎固めについては、早ければ早いほどよいことは言うまでもありませんが、ボクのように、基礎をおろそかにしたまま高校3年あるいは予備校生活を迎えてしまった方も多いと思います。

ここでは本格的に受験勉強に取り組む期間を1年と仮定して話を進めます。あなたが高校1・2年生という場合は基礎固めに使える時間も余裕が出てくると思いますので、参考までにご覧ください。

ボクは予備校での1年弱のうち、夏期講習が終わるまで(8月いっぱい)は基礎固めの期間に当てました。

上にも書いたとおり、高校時代のボクの英語の成績は中の下。授業には欠かさず出席していましたが、予習も復習もほとんどしていませんでした。受験勉強にしっかりと取り組んだのは、予備校に通っていた1年だけです。

予備校に4月に入学して、翌年の2月に大学の試験があったわけですから、およそ半分の期間=5か月を基礎固めに費やしたことになります。

この期間は、とにかく基礎固めだけに取り組みました。もちろん、授業で長文を読んだり、問題を解いたりすることはありましたが、過去問等にはノータッチでした。

ボクが早稲田に合格できた原因はいろいろあると思いますが、英語の基礎固めにじっくり時間を使ったことが、大きな要因のひとつだと思っています。

2学期以降、自分でもビックリするくらい長文が読めるようになっていて、めちゃくちゃ楽しかったことを覚えています。

「読めるから楽しい→もっと勉強しよう→さらに読めるようになってる!あー、楽しい!」というループに入って、グングン成績が上がっていきました。

基礎固めにどれだけの時間を使うのかについては、最終的にはあなた自身の判断にはなってきますが、ボクの個人の体験で言うならば、1年というスパンの中で、半分を基礎固めに使っても十分に試験には間に合いました。

裏を返せば、2学期以降成績が急上昇したのは、「基礎固めにたっぷり時間を使ったから」と言えると思います。

夏期講習が終わった段階で、どのくらいの力がついていたのかは、最後のまとめに書いてありますので、よければご覧ください。

【受験英語の基礎固め①】単語・熟語の勉強法

ヒラク
ポイントは“1冊全体でまわしていく”こと。そして“忘れることを恐れない”こと。

単語と熟語をどうやって暗記するか。受験英語界の永遠のテーマですよね(笑)。

ボクは単語・熟語を書いて覚えました。

「書いて覚える」という方法には、否定的な考えを持っている方も多いと思います。

その多くが「単語・熟語だけにそんなに時間はかけられない」と言います。

ですが、ボクは単語・熟語は時間をかけてよい(かけるべき)ポイントだと思っています。

なぜなら、ある一定以上の大学を目指す場合、単語・熟語があやふやな状態で合格レベルに達することは絶対にありえないからです。

基礎固めにはしっかり時間を使うべき」というのが、ボクの経験に基づく考えですが、英語学習における単語・熟語は「基礎中の基礎」です。

志望する大学(「文系か理系か」「国公立か私立か」)や、個々の学習状況によって、かけられる時間はかわってくるでしょうが、それでも「単語・熟語にはしっかり時間を使いましょう」というのがボクの考えです。

ただ、その方法については「人それぞれ」だと思います。

もしも、あなたが見て覚えられるという方であれば、書いて覚える必要はありません。ボクはその方法をとったことがないので推測でしかありませんが、見て覚えるほうが効率はいいでしょう。

ボクの場合、見るだけでは覚えることができなかったので、ひたすら書きました。書いて、体で覚えました。

単語帳・熟語帳をまわしていく上で大事だと思うことは、「どんどん先に進む」ということです。

(※このことと「基礎を固めるまでは過去問演習等には進まない」ということを混同しないようにしてください。)

どの単語帳・熟語帳も、「初級編の単語300」とか「ここで差がつく熟語200」という感じで、単語・熟語をランク分けしていますよね。

ここでよくありがちなのが、「初級編を完璧にしてから、中級編に進む」というやり方です。

さまざまな学習情報サイトでも、このやり方をおすすめしているのをよく見ます。

もし、あなたが高校1年生なら、このやり方でもいいかもしれませんが、高3生・予備校生であれば、この方法はおすすめしません。時間が限られているからです。

初級編を完璧にするのに予定よりも時間がかかってしまったら、中級編・上級編がおろそかになってしまいます。

あくまでも個人的意見である、ということを念頭に以下の記述をお読みください。

人間は忘れる生き物です。ボク自身も基礎固めの時期には、上級編の単語を覚えているときに初級編を見返したら「ほとんど忘れていた」なんてことはザラにありました。ヘコみました。

けど、それでいいんです。

大事なことは、単語帳を1冊全体でまわしていくこと。単語帳には全体として大学受験に必要な単語が載っています。初級編だけに載っているわけではありません。

さきほど「ある一定以上の大学を目指す場合、単語・熟語があやふやな状態で合格レベルに達することは絶対にありえない」と言いましたが、ここでも同じことが言えます。

ある一定以上の大学を目指す場合、その大学に合格する受験生はみな、中級編・上級編の単語も初級編と同じレベルで固めています。

ある一定以上の大学を目指す場合、大学側は「中級編・上級編の単語もしっかり覚えてるよね」という前提で問題を作成したり、合格ラインを設定したりします。

ですので、中級編・上級編の単語まで含めて、受験英語における基礎なのだという認識でいてください。

そして「覚える→忘れる→覚える」を繰り返していくことが、暗記という作業であり、「忘れる」(「ヘコむ」)というプロセスも必要なのだということを頭に入れておいてください。

今、社会人になり、英語だけでなく、さまざまな資格の勉強をしてみて感じていることなのですが、この「(基礎の範囲内で)どんどん先に進む」という方法は、勉強するうえで、どの分野でも共通する大切な原則だと思っています。

また、1冊全体でまわすことのメリットとして、熟語帳に多いのですが、上級編の熟語を学習していると、初級編の熟語が同意熟語・反意熟語として載っていることがあります。

どんどん先に進んで学習したおかげで、初級編と上級編の言葉を関連付けて覚えることができ、記憶の定着を助けてくれるのです。

ボクは「忘れる」というプロセスを少しずつ減らしていけるように、上級編の単語を書いて覚えているときには、初級編・中級編の単語を空き時間にパラパラと「見て」復習していました。「書く」と「見る」を使い分けていた、ということになりますね。

※ボクが個人的におすすめする単語帳・熟語帳についてはそれぞれ下の記事にまとめてあります。

【受験英語の基礎固め②】英文法の勉強法

ヒラク
英文法は講座選び・参考書選びがすごく重要。それがすべてと言ってもいいかも。

ボクが行った英文法の勉強法は「授業+参考書1つ」です。※参考書によっては上下巻2冊に分かれているものも多いので「1つ」(=上下巻2冊)と記載しています。

英文法は、教える講師の能力がハッキリと出る分野だと思っています。

高校であれ、予備校であれ、たいていの英語講師は「難しい英文法を難しく」教えます。ところが、一流の講師は「難しい英文法を簡単に(シンプルに)」教えるのです。

ボクは、東進ハイスクールに在籍されている今井宏先生の英文法の授業を受けていましたが、とにかくわかりやすくて、大げさに聞こえるかもしれませんが衝撃を受けたことを今でも覚えています。

なので、英文法に取り組む前に、どの講師の授業を受けるのか、どの参考書を買うのかをリサーチしましょう。無料体験の講座を受けてみたり、参考書のクチコミを調べてみたりするとよいと思います。

「予備校には通わない」という方でも、オンラインで無料講座を受けてみることで、わかりやすい説明をしている講師の参考書を選ぶ材料になるでしょう。

学習法については特段、変わったことはしていません。

今井先生の英文法の講座をとり、予習・復習を徹底しました。

また、参考書については今井先生の英文法の参考書に毎日触れるようにしていました。

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【受験英語の基礎固め③】精読→音読の勉強法

ヒラク
1文1文を正確に理解できれば、自然と読むスピードはアップする。

「精読→音読」の勉強法も、英文法と同じように、「授業+参考書1つ」です。※参考書によっては上下巻2冊に分かれているものも多いので「1つ」(=上下巻2冊)と記載しています。

ここで、精読と音読とは何かについて説明させてください。

精読とは「(わからない単語・熟語を調べたうえで)1文1文の文型を見分けること」、音読とは「精読した長文を声に出して読むこと」です。

英語の文章は、「基本5文型」といって、5つのタイプに分けることができます。

基本段階で大事なのは、1つ1つの文章が5つの文型のうち、どのタイプに当てはまるのかを見分けられるようになることです。

こうすることによって、1文1文の意味を、前後の文脈に頼らず、しっかりと理解できるようになります。

また、そうして精読した長文を音読することによって、「英語を英語として」理解できるようになります。

学習初期の頃はどうしても頭の中で「英文を読む→日本語に訳す→理解する」といったプロセスが必要になりますが、音読を徹底することによって、「日本語に訳す」という段階が無くなり、「英文を読む→理解する」という手順で文章を読めるようになります。

試験を受けるにあたって、不安なことのひとつに、「長文読解に時間がかかる」ことがあげられるでしょう。

その不安から、あやしげな速読法にとびついたり、ヘタなテクニックにこだわったりする受験生も数多くいます。

長文読解の時間を短縮する方法は、難しい方法論でもテクニックでもなく、単純に文章を1度読んだだけで、しっかりと意味が理解できている状態」にもっていくだけです。

時間がかかるという場合、長文の中に意味が分からない文章が出てきて、その文章のところでストップしてしまい、なんども行ったり来たりして時間をムダにしているというケースがほとんどです。

そうならないためには、①1文1文の意味がしっかり分かる=精読、②「読む→訳す→理解する」ではなく「読む→理解する」ができる=音読、の2つを徹底すれば、自然と文章読解のスピードは上がります。

1文1文をすべて文型分けして、授業を受けたら(参考書であれば解答・解説を見たら)それを音読しましょう。

ボクは基礎固めの段階で、長文も扱う基礎的な講座をひとつとっていたので、そのテキストに出てきた長文と参考書に出てきた長文をそれぞれ1週間に1本ずつといった感じで音読していました。

長文を扱う講座では普通、1週間に1回授業があり、1回の授業で1つの長文を扱います。

ですので予習として精読復習として音読という感じで「精読→音読」をくりかえしていました。

1つの文章を1日に平均5回音読していたでしょうか。1文5回×7日(1週間)で35回程度音読していたことになります。

1回音読するごとに、シャチハタの印鑑をポンっと押していました。印鑑が35個並ぶと、その文章に関しては学習終了ということです。

ここでも、使った教材は「授業のテキスト+参考書1つ」です。

あれもこれもと手を出す必要はないので、自分が決めた講座や参考書を信じてやりこみましょう。

また、必要以上に長い文章を読む必要はありません。自分の学習時間のうち、音読に使うことのできる時間を考えて、無理なく継続できる分量の長文を選びましょう。

確実に文型を見分けられるようになるまでは、長文を文型分けして解説をしてくれる講座をとったり、解答ページに1文1文の文型を書いた解説がのっている参考書を選ぶのがよいと思います。

※音読の学習法については、下の記事にまとめています。

まとめ

ヒラク
基礎固めのはじめのうちは、やっぱりキツイ、苦しい。

ここまで、受験英語における基礎固めについて、ボクの体験談をもとに話しました。

ここで、ボクが予備校での8月を終えた段階で、基礎をどの程度固められていたかを、自分の体感ではありますが伝えておこうと思います。

ボクの場合は、下の状態になった段階で上級レベルの講座をとったり、長文の問題集を買いに行ったりしたということになります。

単語・熟語まだ中級編・上級編に意味を忘れている単語・熟語がある状態。ただ、意味を忘れている単語・熟語であっても「あぁ勉強はしたな」という記憶はある。初級編は、ほぼ完璧だったと思う。
英文法テキスト・参考書、ともにしっかり理解はできている状態。参考書については、3~4周くらいまわしていたと思う。
精読・音読精読については、文型をとることについては完璧。辞書を引かないと意味が分からない単語がある文章でも、文の構造はわかる。音読についても「英語を英語として」理解できるようになりはじめている状態。

この記事でテーマにしている①単語・熟語、②英文法、③精読・音読ですが、受験を終えるまで続けます。

もちろん、長文読解に取り組んだり、過去問演習に時間を割いたりするようになるので、基礎固めの3つに使う時間は少なくはなりますが、あくまでも勉強の軸足は基礎固めの3つに置いていました。

そして、強調しておきたいことは、この記事に書いてある方法はあくまでも「ボクにとってのベストな方法」である、ということです。

例えば、上記の項目で、ボクは基礎固めに「5か月」かけたと書きました。この「5か月」という数字は、あなたの学習状況や受験本番までの日数に応じて変わってくるはずです。

100人受験生がいたら、100通りの勉強法があります。

「俺の勉強法が絶対だ!」などというつもりは1ミリもありません。

単語を「書いて」覚える方法なんて賛否両論(というか“否”のほうが多いと思う)でしょうし、「速読のテクニックは必要だ!」という考え方もあってよいと思います。

ここまで読んでくださったあなたには、「100人いる受験生のうちの1人の体験談」というとらえ方をしてもらればよいと思います。

その1人の体験の必要な部分だけを取り入れたり、アレンジしたりして、成績UPにつなげてください。

「絶対だ!」と言えることがあるとしたら、「基礎固めに費やす時間は絶対に必要」ということでしょう。

予備校時代、ボクの周りには、あまり英語の成績が良くないのに、1学期のアタマから「早慶上智英語クラス」の講座をとっていたり、難解な参考書を持ち歩いていたりする受験生がいました。

彼らに共通していたことは、基礎をおろそかにしたために、その後あまり成績が伸びていなかったということです。

正直言って、基礎固めのはじめのころは苦しいです。

なぜ、苦しいのかというと、「成長を実感できないから」です。単語・熟語にしろ、文法にしろ、精読にしろ、成長を感じられるようになるまで時間がかかります。そして、その時間は自分の理想よりも長いことが多いです。

「理想の自分」に「現実の自分」が追いつかないギャップが苦しいのです。

聞いたことがあるかもしれませんが、自分が頭の中で思い描いている成長スピードと、実際の成長スピードには下のグラフのように「ズレ」があります。

英語の基礎固め時期における成長曲線。
「現実の自分」(赤)が「理想の自分」(黒)の下にいるときは苦しい時期

どの勉強にも言えることですが、苦しいことを必ずどこかで経験しなければならないのです。

「楽しむ」ことは、とても大事なことですが、勉強であれスポーツであれ、最初から最後までずっと楽しいなんてありえないですよね。

苦しい思いをする時期を基礎固めの時期に持ってくるか、長文読解・問題演習の段階に持ってくるか、はたまた受験本番の日に持ってくるかはあなた次第なのです。

ボクは早い段階で苦しんだおかげで、こと受験英語に関してはめちゃくちゃ楽しかったです。

先ほども話しましたが、楽しむことができる状態になると「正のスパイラル」に入って、グングン成績が上がっていきます。

そして、上の成長曲線のように、いつの日か、あなたにも「現実の自分」の方が「理想の自分」を追い越してしまうタイミングがおとずれます。

「正のスパイラル」に入って、自分でも笑っちゃうくらい長文が読めるようになるときがおとずれます。

ですので、基礎固めを早い段階で終わらせましょう。そこが終わっちゃえば、あとは楽しむだけですから。

そして、試験本番当日、何周もまわして、手垢でボロボロになった単語帳・熟語帳を試験会場に持っていきましょう。

どんなお守りよりも、あなたを勇気づけてくれる存在になっているはずです。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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